バラの家 公式本店 店長の木村やすはるです。
薬剤散布の基本についてお伝えします。
梅雨や秋の長雨など雨の多い季節は
バラ好きさんにとっては少し悩ましい季節ですよね。
そうなんです、
春と秋に雨が続くと黒星病がちらほら…。
薬剤散布(殺菌剤)はできれば品種にもよりますが、
昔からある剣弁高芯のハイブリッドティなどに多い、
タイプ3や4のバラは7〜10日に一度、
比較的新しいシュラブなどタイプ2のバラは2週間に1度、
耐病性に優れ無農薬でも育てられるタイプ1のバラでも月に1度
薬剤散布をすると病気が出づらくなり、
キレイな葉を維持することが出来ます。
タイプ0のバラは半年に一度、
3月上旬と9月上旬の冬・夏剪定後に殺菌剤の散布がおすすめです。
ちなみに害虫は虫の種類や時期、環境によっても異なりますので、
タイプ0や1でも必要に応じて殺虫剤を散布してください。
また、雨が数日続く前に散布すると黒星病予防に効果的です。
これからの時期は雨の日が多くなりますので
上手く雨の合間に散布してくださいね^^
基本は葉裏を中心にまんべんなく散布してください。
病害虫は葉裏から発生するので、
葉の表だけ散布してもしっかり予防&治療ができません。
ハンドスプレータイプの薬剤を散布する場合には、
鉢を傾けてスプレーすると葉裏にもしっかり散布することが出来ます。
噴霧器を使う場合は
ノズルがくるりと回るタイプのものを使うと
低いところの葉裏への散布も簡単にできます。
薬剤散布のポイントは葉裏7割、表が3割!
葉裏の方が多めに掛けますが、
下から散布すると霧状の薬剤が降りて来るので
表のほうが少なめでもちょうど良くなります^^
葉裏にしっかり散布したら表も忘れず散布してくださいね♪
散布ムラがないように気をつけて、
葉からしたたる程度散布してください。
薬剤散布は出来れば早朝がベストですが、
出来ない場合にはそれ以外の時間でも大丈夫です。
ただし、高温期の晴れた日の日中は薬害が出やすくなります。
また、涼しい時期などは夕方に散布すると、
薬剤がいつまでも乾かず逆に病気の原因になることもあるのでご注意ください。
今の季節に多いのがスリップス(アザミウマ)による花弁の傷みです。
葉だけではなくバラ全体に散布することで、
物陰に隠れたスリップスにも掛かり駆除しやすくなります^^
また、花がらをそのままにしておくと、
スリップスの住処になリますので、
花がらをこまめに切ることがスリップス予防で一番大切です。
その他、うどんこ病が酷いときには、
粉を濡れたティッシュで拭き取ったり、
ホースの先を絞って水圧で洗い流してから、
しっかり乾かしてから薬剤を散布するとより効果があります^^
バラの病気対策は、予防でなるべく出さない事と、
出てしまった場合には早めの治療がポイントです。
病気も虫も蔓延してからでは沈静化させるのは大変です!
こまめにバラを観察していると、病気にも気づけますので、
早めにシュッシュッと散布してください。